◇えだ駅はなぜ「江田駅」なの?今日は素朴な疑問にお答えします。

「あざみの駅」と「市が尾駅」に挟まれた江田駅は徒歩10分の距離に慶応義塾初等部、小学校が平成 25年開設され、だんだんと駅も賑やかになってきています。

東急田園都市線の駅えだ駅は「江田駅」と表記されていて「荏田駅」ではありません。

駅がある住所は神奈川県横浜市青葉区荏田町なのですが、これってなんかへんではないですか。

◇豪族江田小次郎

鎌倉幕府ができた頃、関東にはたくさんの豪族がいて領地を治めていました。

現在の荏田町は1190年代、鎌倉幕府ができた頃、江田小次郎と言う豪族がこの地方を治めていて、このあたりは江田と呼ばれていたそうです。

1343年史料には武蔵野国江田郷と表記されていて荏田の前は江田だったようです。

◇東急電鉄常務会

1960年( 昭和35年 )に荏田町に駅が作られることに決まりました。

仮称駅名は「荏田駅」でした。

しかし、1965年 ( 昭和40 年 ) 東急電鉄の常務会で、「荏」は当用漢字に入っおらず、難しい漢字であったことより駅名は「江田駅」と決定したそうです。

※ 当用漢字は戦後すぐの昭和21年に内閣告示された当面のあいだだけ用いてよい漢字のことです。漢字1850字だけを選びました。これ以外の漢字は使うな、かなで書くようにしろと制限したのです。そして、漢字の使用率をだんだん減らして、スムーズに漢字を廃止しようと考えたわけです。

日本は漢字を廃止することにしていました。

ただし、急に漢字を全廃すると日常生活に支障があるので、当面使える漢字を当用漢字としたわけです。

「江田駅」になった理由は漢字廃止のための当用漢字が原因だったとは、まあ、いろんなことが駅名にもかかわってくるものですね。

今では日本人で誰も漢字を廃止しょうとする人はいないでしょうが、戦後直ぐには漢字廃止の動きがあったようです。

最近は電車に乗っても老人に席を譲らない若者が増えていますが、優しい気持ちが日本人の心の根本です。

漢字「優」、「気持」、「日本人」、「心」はいつもでも大切にしていきたいと思います。