◇エンジョイ荏田塾たけのこクラブの名前の由来は?

このボランティアの団体の名前はエンジョイ荏田塾たけのこクラブです。

団体の結成の際に団体名を決めることになりました。

みんなが自由にこれがいいよって言う名前を挙げました。

エンジョイえだ …えだを楽しもう

荏田塾 …荏田宿とかけて

たけのこクラブ …荏田の名産がたけのこ

3つの最終候補を絞られ、それを合体させて出来たのが「エンジョイ荏田塾たけのこクラブ」でした。

でも、ちょっと長すぎたかも。

◇たけのこは日本文学史上最初に当時する野菜

しかし、荏田町の名産がたけのことは知りませんでした。

たけのこは日本でも古来からある野菜なんですよ?

和銅5年(712年)、太安万侶《おおのやすまろ》から元明天皇に献上された、日本最古の歴史書である『古事記』に、このような物語がつづられています。

日本国を造った男神・イザナギノミコトは、亡き妻である女神・イザナミノミコトのことがあきらめきれず、意を決して黄泉の国を訪れます。

そこで生前そのままの美しい妻に会い、一緒に現世に帰ろうと懇願します。

妻は、自分は黄泉の国の食べ物を口にしてしまったので、本当は帰れないのだけれど、黄泉の神に相談してくるから、戻ってくるまで決して部屋の中には入らないようにと言い置いて奥に入ってゆきます。

けれど、待てど暮らせど妻は戻らず、しびれを切らしたイザナギが中に入ると、そこには妻の腐乱した死体が転がっていました。

イザナギは、ショックのあまり現世に逃げ帰ろうとします。

ところが、約束が破られたことを知って激怒した妻は、黄泉醜女《よもつしこめ》に後を追わせます。

たちまち追いつかれそうになったイザナギが、髪を縛っていたつる草を醜女に投げつけると、つる草はみるみる山ぶどうの木に変わり、醜女がたわわに実った山ぶどうを食べている隙に、イザナギは現世を目指します。

再び追いつかれそうになったため、イザナギが髪に刺していた櫛を投げつけたところ、櫛はたけのこに変わり、醜女がたけのこを食べている間に逃げた、とあります。

よって文学史上、最初に登場する果物は山ぶどう、最初に登場する野菜は筍、というわけです。